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マネジメントが担う管理業務HEADLINE

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管理職にはマネジメントという仕事を担うことが求められます。しかし、具体的にどのような仕事をマネジメントと言うのか、公式な定めはありません。このページでは、マネジメントが受け持つ管理業務の具値的な実践例をご紹介しています。



管理職の仕事の全体像

人材を活かして育てるキーワード・管理職 のページでは、管理職のスキルを示した「カッツ・モデル」と、マネジメントとリーダーシップとの比較をご紹介しました。この2つを統合すると、管理職の仕事は次のように分類することができます。


管理職の職務を4つに区分した図


図の左半分のブルーの箇所の「マネジメント」は、職位・階層を問わず、すべての管理職にとって必須の職務です。右半分のオレンジの部分の「リーダーシップ」は、現在の仕事や組織の運営のあり方を見直すことになるため、会社や組織に与える影響が大きく、難易度も高くなります。このため上位の役職者に求められます。

「マネジメント」という基礎固めが出来ていないと、「リーダーシップ」を発揮することができません。マネジメントが身についていない管理職にリーダーシップの仕事を求めると、残念な結果となる恐れがあります。



以下では「マネジメント」という仕事の具体的な内容とポイントを、取り上げています。



維持管理業務のポイント

タスク・業務のマネジメントである「維持管理業務」とは、具体的に次のような内容です。
  1. 日常の案件処理
  2. 仕事の標準化と管理
  3. 仕事の割り振り、職務分担の決定
  4. 部下からの報告・連絡の受け取り、相談への対応(報・連・相=ホウレンソウ)
  5. 年度の予算・計画作りとその実行

この中で、最も重要度が高いのが、年度計画という業務計画の策定とその実行です。ここでは、通常、プロセス管理の手法として有名なPDCAサイクルに従ってマネジメントが行われます。

PDCAサイクルのイラスト



業務計画の策定

業務計画作りは、まず経営陣や上位階層が求める目標を達成するための道筋、青写真を描きます(計画・P)。そして、期間内での達成を図るため、中間地点の目標(=マイルストーン)を設定します。

昨今は、求められる目標の難易度が高いことに加え、ゴールまでの道筋が不透明なケースが多く、計画の実行中に環境変化が起こることも珍しくありません。そのため、中間目標を設定し、適時、計画や実行の方法を修正していく必要があります。中間目標を設定しないと、途中での修正がなされず、気がつけば目標未達のまま期末を迎えるということになりかねません。


計画作りが終了すると、次は、それを実行に移すため、部下に仕事を割り振り、業務の分担を決定します。ここでのポイントは、部下一人ひとりの能力を見極めることです。それには2つの理由があります。

一つは、部下の能力レベルの上限に近い難度の仕事を割り振る必要があるからです。能力を大幅に上回るレベルの仕事を割り振ると、負担が重く実行に支障をきたします。逆に、能力に比べ低いレベルの仕事を割り当てると、人材という資産のムダ使いになります。経営者は経営資産のムダ使いを非常に嫌います。

2つ目の理由は、割り振る仕事は部下によって差をつけることが必要だからです。部下の能力に応じた仕事を割り振ることで、部下の側から見れば、自分の役割や責任が明確になります。そして、下位レベルの社員には、自分に不足している能力がわかり、上位レベルに必要な能力は何かが明確になることで、能力開発に前向きになります。


仕事の振り分けが終わると、それぞれの部下の目標を設定します。部下の能力と割り振った仕事のレベルによって、管理職自らが目標設定に深く関わることもあれば、目標設定は部下に委ね、自主性を発揮させることもあります。ここは部下の性格やモチベーションも関係します。

こうして、計画作りと仕事の割り振りが終わると、PDCAの次のサイクルである「D・実行」へ進みます。


部下に仕事を割り振る管理職の写真
仕事の割り振りは、部下に対する期待の表明です



計画実行時のポイント

計画の実行段階は、一般的に進捗管理と呼ばれています。ここでのポイントは次の通りです。

@状況の確認や情報の収集
情報の収集には、部下からの報告・連絡・相談という、いわゆる「ホウレンソウ」があります。ホウレンソウを機能させるには、いつ、どんなタイミングでホウレンソウを行うべきかというルールを明確にして、それを部下に周知することです。

そして、ホウレンソウのタブーを避けることを心掛けます。 そのタブーとは、次の4つです。
  1. 嫌がったり、面倒くさそうな態度や姿勢を見せる
  2. 部下に詰問したり、問いただす
  3. 好ましくないホウレンソウに不機嫌になる
  4. 部下にホウレンソウを求めながら、自分は上位者にホウレンソウを怠る


A部下の支援
状況を確認し、支援が必要と判断すれば部下の仕事に介入します。支援に当たっては、自分が全てを決めたり、実行するのではなく、部下が自分で判断し行動する余地を残しておきます。管理職が全てをお膳立てしてしまうと、部下は依存心を高め、いつまでも自律(自立)できません。

部下にどれくらいの余地を残すかを判断するためには、先の「業務計画の策定」のセクションで触れたように、部下の能力と仕事の難易度の見極めができるようにしておく必要があります。


B適度なプレッシャー
仕事には必ず締め切りや納期があります。状況を判断し、期日までに間に合わない恐れがあれば、部下に適度なプレッシャーをかけるようにします。過度なプレッシャーはパワハラ(パワーハラスメント)になる恐れがあります。

【参考】パワーハラスメントに関する厚生労働省のページ  管理職用の研修資料も用意されています。


C環境整備
部下の仕事が円滑に進むように上位階層や関係部門、取引先との折衝、連絡調整を行います。自ら手本を示す意味で、部下を同行させたり、部下と同行することも検討します。




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人の管理というマネジメント

人に対するマネジメントでは、部下がすでに発揮している能力を適正に評価することに加え、潜在的な能力(=ポテンシャル)を見出した上で、これを引き出し活用します。使われていない能力を活かす、部下が自分でも気づいていない能力に気づかせるという視点に立った人材の活用と育成と言えます。

部下の器を一回り大きく成長させるような意味の育成は、意識や行動を大きく変え、それを長期間、持続させる必要があります。これはリーダーシップが受け持つ範疇の仕事です。マネジメントで人の管理ができていない段階で、部下を見違えるように成長させるのは時期尚早です。


【参考】部下のポテンシャルを見つけるには、個人特性分析という診断・分析が便利です。



コミュニケーション

人に対するマネジメントで最も重要な役割を担うのはコミュニケーションです。ある人が別の人に働きかけ、影響を与えるのは、必ずコミュニケーションによってなされます。このため、人に対するマネジメントではコミュニケーションのスキルを身に付けることが必要です。

筆者はコミュニケーションの専門家ではないので、コミュニケーションのスキルや、その修得方法は別の専門家にお譲りし、ここでは触れません。代わりにお勧めの本をご紹介しておきます。いずれも実践を重視した内容になっていますので、読めばすぐに試してみることができます。


ほめて、叱って、励ましての本の表紙
ほめて、叱って、励まして  部下が育つ魔法のキメ技

社内に新しく発足した「スマートフォン法人営業チーム」。このチームの責任者に任命されたのが課長に昇進したばかりの須磨さんです。新米課長に起きる部下とのやり取りを、具体的なシナリオを使って描いていきます。須磨課長はベテラン営業所長の東山さんアドバイスを受けながら、部下とのコミュニケーションについて学んでいきます。




上司はひと言の本の表紙
上司はひと言  部下を伸ばす30の「ひと言」

著者によれば、デキル上司になるためのキーワードは、聴き上手になる、誉め上手になる、人望をつけるの3つです。これを可能にする上司の一言を集めています。日常で起きる部下との具体的なやり取りの場面を描きながら、効果的なフレーズと、その使い方が紹介されています。いずれも短いセリフばかりなので、すぐに試してみることができます。




アサーション・トレーニングの本の表紙
アサーション・トレーニング  さわやかな「自己表現」のために

アサーションとは、自分も相手も大切にした自己表現のことです。自分の考えや気持ちを正直に表現し、相手にも同じように発言することを奨励します。自己中心的で相手のことを顧みない攻撃的な表現や、自分よりも他者を優先させてしまう非主張的な表現とは異なる表現によって、対人関係をより良いものにすることを目指します。




コミュニケーションの前提条件

コミュニケーションが機能するには欠かせない要素があります。それは部下との信頼関係です。どんなにコミュニケーションスキルを学んでも、部下との間に人間的な信頼関係がないと、コミュニケーションは成り立ちません。

部下との信頼関係を築くには人間性が関わってきます。常にエリを正し、後ろ指を指されるような行為をしない、道徳やモラルに反するような行いは避ける、といったことを心掛けるようにします。信頼関係を損なう振る舞いは、具体的に次のようなものです。

  1. 好き嫌いや、えこひいきをする
  2. 公私混同をする
  3. 先入観や固定観念で決めつける
  4. 他人の手柄を横取りする
  5. 部下を2階に上げて、梯子をはずす
  6. 任せたふりや口実を設け、嫌なことから逃げる
  7. 「聞いていない」と言って、責任を放棄する
  8. お神輿に乗りたがり、露払いのような仕事を避ける
  9. いつも上位者の意向を気にしている
  10. メンツにこだわる
  11. 自己の利益を優先させる
  12. ポジションを権勢にして、部下を道具として扱う
  13. 他人に辛く、自分に甘い
  14. 人に言う事と、自分がやっている事が違う


人は自分では気づかないまま、こうした振る舞いをしていることがあります。その結果、信頼を失い、コミュニケーションが成り立たず、マネジメントが機能しなくなっているケースが多々見受けられます。常日頃から自分を律する心掛けと、気の置けない人(友人、同僚、配偶者など)からの忠告や、何気ない一言(=フィードバックに相当します)に耳を貸す姿勢が求められます。

また、人事評価も部下との信頼関係に大きな影響を与えます。主観的な評価をしていると思われると、先に記した「好き嫌いや、えこひいきをしない」に反することになります。自分が下した1次評価が2次評価で修正された場合に、フィードバック面談の席でその場しのぎの言い訳で誤魔化してしまうと、「評価者としての責任を放棄している」と見なされます。2次評価に納得がいかなければ、時には上層部や人事担当者にかけ合うくらいの奮闘も必要です。

人事評価についての詳しい解説はこちら


人事評価の一環として目標管理制度が導入されている会社もあります。目標管理制度で設定される目標は数値で示される定量的なものにするように指導されます。一方、定量化できない定性的な目標もあり、人事評価では意欲や態度といった情意評価も行われます。

定性的な目標や情意評価では、評価者によってはっきり差が出ます(いわゆる甘辛の差)。会社は評価者訓練の研修をして、この甘辛差をなくそうとしていますが、なかなか難しいのが実情です。定性的な目標の評価や情意評価を正しく行うには、次のセクションで触れている「観察」が重要になります。




部下の動機づけ

人は機械と違い感情があります。そのため、気分次第で仕事に対する取り組み方が違ってきます。人に対するマネジメントでは、部下のやる気、モチベーションに取り組むことになります。

モチベーションについて、詳しくお知りになりたい方は、こちらへ


情報量を増やす

部下のやる気・モチベーションを高めるには、まず、部下に興味を持ち、関心を寄せることです。人は興味や関心を抱くと、相手をよく観察するようになり、相手の話に耳を傾けるようになります。この姿勢が大事です。

部下をこれまでよりも観察するようになると、多くの情報が収集され、自ずと良い点や悪い箇所に気づくようになります。部下の優れた行動や判断、成長した点、持ち味などについて、具体的な出来事や場面を指摘して誉めることができます。逆に、叱る場合も「人」を叱るのではなく、行為や事柄といった「事実」を叱ることができます。

一般的に人は、相手を非難する場面では、相手の判断や行動などを事細かく指摘しますが、賞賛する時は、具体的な出来事を取り上げず、単に「よくやった」「頑張ったな」だけで済ませてしまう傾向があります。具体的な事例を取り上げて誉められることは、自分自身の存在を承認されることなので、モチベーションが高まります。一方、これが出来ないと、部下は賞賛されたのは自分なのか、それとも結果なのかがはっきりせず、モチベーション・アップにつながりません。


観察により情報を収集すれば、人事評価においても、主観を排し、事実に基づいた評価ができるようになります。これが、好き・嫌いやえこひいきによって評価されていると見なされることをなくし、部下との信頼関係を高めることにつながります。(人事評価で必要になる情報を収集する人事評価・観察記録シートを無料で提供しています)

部下の話に耳を傾ける(=傾聴する)ようになれば、人事評価のフィードバック面談において、部下に十分話をさせることができます。話を聴いてもらえることは、自分の存在を承認されることになるため、モチベーションは高まります。 フィードバック面談における主役は上司・上役でななく、部下です。

【関連ページ】人事評価のフィードバックを伝える際のポイント


傾聴ができないと、ホウレンソウにおいても「早く結論を言って」といった態度を取りがちです。これは、先に触れたホウレンソウのタブーの「2.部下に詰問したり、問いただす」に当たります。可能な限り時間を取って、部下の話に耳を傾けるように努めます。時間がなければ、時間をずらして、ホウレンソウを求めるようにします。



自己効力感を高める

部下を動機づける2つ目のポイントは、部下に「期待感」を抱かせることです。期待感とは、自分はやれば出来るという自信や信念のことで、自己効力感と呼ばれています。この概念を取り入れたモチベーションの説に目標設定理論があります。

自己効力感が高い人は、困難な状況に出会っても、途中で諦めることなく、工夫をして、何度も試みます。自分は出来るという確信があるからです。その結果、物事を達成することが多くなり、さらに自己効力感が高まります。たとえ上手く行かなくても、そこから学んだことで、成長できたという手応えを得ることで、自己効力感を高めていきます。

部下に自己効力感を持たせるには、数多くの成功体験を積ませることです。目標管理で設定するような長いスパンの大きな目標ではなく、短い期間で達成できる小さな目標をいくつも設け、それらを乗り越えるようにして成功体験を積ませるようにします。時には、結果の目標だけでなく、途中のプロセス目標を定めるなどして、こちらの達成を目指す試みも取り入れるとよいでしょう。

部下に成功体験を積ませようとする試みは、部署内の仕事の割り振りも変えて行きます。その結果、出来る部下に仕事が集中することが減り、「タスク・業務」に関するマネジメントも改善されることになります。これは、次のセクションで取り上げる長時間労働を減らすことにもつながります。


やる気を見せるビジネスパーソンたちの写真
部下の自己効力感を高めましょう


【雑誌連載記事】 ワークモチベーションの着眼点・管理職  日本の会社と管理職にマッチしたモチベーションについて




長時間労働の削減

時間外労働を減らすことは、主に残業代(割増賃金)の抑制やブラック企業対策、メンタルヘルスを原因とする労働トラブルの予防という観点から、その重要性が指摘されています。 一方、時間外労働を削減することが、人と組織の成長につながることは、あまり理解されていません。

管理職がマネジメントの実践に加え、リーダーシップを発揮する段階へ進むことは、新しい課題を見出す、現在の部署の仕事をゼロベースで見直す、新しいビジネスモデルやビジネスプロセスを創造する、といった既存の仕組みを刷新し、高い付加価値を生みだすことにつながる仕事に取り組むことです。

そのためには現在の自分の仕事を出来るだけ規格化・標準化して、権限委譲によって部下に任せ、時間を捻出しなければなりません。つまり自らの時間外労働時間を減らすことが、次の段階へのステップアップとなり、組織を成長させることになるのです。これを怠ると管理職の仕事は維持管理業務に留まり、個人も会社も成長することができません。


一方、新しい仕事を託された部下も未知の仕事に取り組むことで、能力の向上が図られ成長します。そして、部下も現在の自分の仕事を規格化・標準化し、後輩に委ねるようにします。

こうして、規格化・標準化された仕事が次々に下へ降りてゆき、社員全員の能力開発が進み、人材の育成へとつながります。 一番下の階層には仕事が溜まるので、ここは管理職が乗り出し、不要な仕事は廃止する、外注する、統合して一本化するといった業務のリストラを行います。

昭和の名コンサルタントと言われた一倉定さんは、ダメな会社は、社長が部長の仕事をして、部長が課長の仕事をして、課長がヒラ社員の仕事をし、ヒラ社員は会社の将来を憂いていると語っていました。時間外労働を削減することは、管理職が自分にしかできない仕事に取り組むことで、仕事中身や進め方を変革・創造し、自らと会社組織の成長を高めることに繋がっていきます。これがリーダーシップの発揮に他なりません。



【ご案内】
当事務所では管理職のマネジメント力の向上につながるマネジメント診断多面評価(360度)を行っています。また、人事労務管理のご相談やコンサルティング も手がけています。人事や人材のことでお困りなら、ぜひ、ご利用ください。

E-mail: justeye367@yahoo.co.jp   電話 : 06-6761-3517









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